「DBS法って何ですか?」——就業規則を作る現場で、改めて感じたこと
先日、ある園でDBS法(こども性暴力防止法)に対応した就業規則を作成するにあたり、「不適切な行為」について先生方に話し合いをしていただく機会がありました。
そのとき、園長先生からこんな話を聞きました。
「先生たちは、みんなDBS法が何か知らなかったんです。」
当事者である現場の先生たちが、DBS法の存在を知らなかった——。
正直、驚きました。でも同時に、「これは仕方がないことかもしれない」とも思いました。
01|法律が成立しても、現場に届かない
こども性暴力防止法は2024年6月19日、参議院本会議で全会一致で可決・成立しました。
でも、正直に言います。この法律が成立したとき、大きなニュースになりましたか?新聞の一面を飾りましたか?テレビで繰り返し報道されましたか?
私自身も、振り返るとはっきり覚えていません。
法律が成立しても、現場で働く人々にとって「自分ごと」として伝わらなければ、知らないまま施行日を迎えることになります。先生たちが知らなかったのは、先生たちのせいではありません。伝える仕組みが十分でなかったということだと思います。
02|当事者が知らないことの怖さ
DBS法は、こどもを守るための法律です。そしてこどもを守る最前線にいるのは、現場で働く先生たちです。
その先生たちが法律の存在を知らないということは——
- 「不適切な行為」とは何かを考えたことがない
- こどもへの性暴力防止のためのルールが職場にあることを知らない
- 万が一の場面でどう行動すべきかがわからない
ということにもつながります。
就業規則にルールを定めるだけでは不十分です。現場の先生たちが「なぜこのルールがあるのか」を理解し、自分ごととして受け止めることが、こどもを守る本当の意味での第一歩だと思っています。
03|話し合いの場が「知るきっかけ」になった
あの話し合いの場では、先生方がDBS法について初めて知り、「不適切な行為とは何か」を自分たちの言葉で考えてくれました。
「こういうことが不適切な行為になるんですね」「では、こういう場合はどうすればいいですか」——そんな声が出てきたとき、話し合いの場を設けることの意味を改めて感じました。
さらに、「外部から来る講師にも、このルールは必要だと思います」という声も上がりました。現場の先生たちが、自分たちの職場全体を見渡して考えてくれた瞬間でした。
就業規則は、作って終わりではありません。現場の先生たちと一緒に考え、理解してもらうプロセスそのものが大切なのだと思っています。
「うちの職員もDBS法を知らないかもしれない」「話し合いの場をどう設ければいいかわからない」という方は、ぜひ一度ご相談ください。社会保険労務士・行政書士のダブルライセンスで、就業規則の整備から話し合いの場のサポートまで、ワンストップで対応します。


