「こどもが2人以上いれば1対1じゃないから対象外」——この判断、間違いです
DBS法(こども性暴力防止法)の対象になるかどうかを判断するとき、「閉鎖性」が一つの基準になります。
この「閉鎖性」について、こんな誤解をよく耳にします。
「指導者1人に対してこどもが2人以上いれば、1対1ではないので、閉鎖性はない。だから対象にならないのでは?」
結論から言うと、この判断は間違いです。こども家庭庁のQ&A(応用編3-23)をもとに、正確に解説します。
01|「こどもが複数いれば閉鎖性なし」ではありません
質問と答えを見てみましょう。
質問:指導者1人に対してこどもが2人以上いれば、一対一ではなくなり、閉鎖性を満たさないと考えて、対象にならないと判断してよいですか。
答え:
いいえ、対象となります。
はっきりと「対象となる」と答えています。こどもが2人以上いても、閉鎖性がなくなるわけではないのです。
02|なぜ、こどもが複数でも閉鎖性があるのか
資料では、その理由をこう説明しています。
他の職員や保護者等が同席しないなど、第三者の目に触れない状況で児童等と接する機会が生じうる場合(従事者一人に対して児童等が複数の場合を含む。)には、閉鎖性があるものとして判断すること
つまり、閉鎖性の判断で重要なのは「こどもの人数」ではなく、「第三者の大人の目があるかどうか」です。
指導者1人に対してこどもが2人でも3人でも、そこに他の職員や保護者といった第三者の大人がいなければ、閉鎖性があると判断されます。
03|「こども同士は抑止力にならない」という考え方
なぜ、こどもが複数いても閉鎖性があると判断されるのでしょうか。
それは、こども同士では、大人による不適切な行為を止めたり、証言したりすることが難しいからです。
大人が複数いれば、お互いの目が抑止力になります。でも、こどもがいくら複数いても、相手が大人であれば、その行為を止めることも、後から正確に証言することも難しいのが現実です。
だからこそ、DBS法では「第三者の大人の目」があるかどうかを基準にしているのです。
04|よくある誤解に注意
この点は、事業者が誤解しやすいポイントです。
- ❌「こどもが複数いれば1対1じゃないから対象外」→間違い
- ✅「こどもが複数でも、第三者の大人の目がなければ閉鎖性あり」→正解
たとえば、1人の指導者が数人のこどもを教える習い事や、少人数の学習塾、送迎で複数のこどもを乗せる場合など——こどもが複数いても、第三者の大人がいなければ閉鎖性があると判断されます。
「うちはいつもこどもが数人いるから大丈夫」と思い込まず、「第三者の大人の目があるか」という視点で、自分の事業を見直してみてください。
「うちの事業は対象になるのか確認したい」「DBS法に対応した就業規則を整備したい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。社会保険労務士・行政書士のダブルライセンスで、ワンストップで対応します。


