DBS法対応の就業規則一式を納品しました——着手から納品まで、2か月半かかりました
先日、足立区のある学校法人に、DBS法(こども性暴力防止法)に対応した就業規則を納品しました。
着手から納品まで、2か月半かかりました。
この期間を「長い」と感じるか「意外とかかるんだな」と感じるかは人それぞれだと思いますが、今日はこの実例を通じて、DBS法対応の就業規則整備がいかに工数のかかる作業かをお伝えします。
なぜ2か月半もかかるのか
「就業規則の一部を変えるだけなら、すぐできるのでは?」と思われるかもしれません。でも、DBS法対応はそう単純ではありません。
DBS法に対応するためには、就業規則本体の改定だけでなく、さまざまな規程や書類を整備し、現場と話し合いながら「その職場に合った内容」に仕上げていく必要があります。
特に「不適切な行為」の範囲は、こども家庭庁のQ&Aでも「事業者ごとに判断するもの」とされています。ひな型をそのまま当てはめればいいわけではなく、その園・学校の実態に合わせて、現場と確認しながら決めていく必要があります。この話し合いのプロセスに、時間がかかるのです。
2か月半という期間は、決して手際が悪いからではありません。現場の先生方と一つひとつ確認しながら、その園に本当に合ったものを作り上げるために必要な時間です。ひな型を機械的に当てはめるのではなく、丁寧に仕上げるからこそ、実際に使える就業規則になるのです。
今回は、DBS法に関わる部分だけを部分的に手直しするのではなく、すべての規程を一から見直しました。就業規則本体はもちろん、賃金規程・育児介護休業規程・ハラスメント防止規程など、関連する規程全体に目を通し、DBS法対応とあわせて、実態に合っているか、法改正に対応できているかを確認しました。DBS法対応は、就業規則全体を見直すよい機会でもあるのです。
今回納品したもの
今回のご依頼では、就業規則一式に加えて、以下のものをあわせて納品しました。
- DBS法に対応した就業規則一式
- こどもたちを性被害から守るための「不適切な行為」の防止とお願いの文書——保護者の皆さんに向けて、園が定めた「不適切な行為」の基準や、気になることがあったときの相談のお願いをお伝えするための文書です。園だよりや掲示板などでそのまま使える形でお届けしました
- 園内掲示用のポスター——こどもや保護者、職員の目に触れる場所に掲示するためのポスターです
就業規則を作って終わり、ではありません。実際に現場で運用され、こども・保護者・職員に周知されて初めて、DBS法への対応が形になります。だからこそ、周知のための文書やポスターまで含めて、一式でお届けしました。
だからこそ、早めの着手を
DBS法の施行日は2026年12月25日。まだ半年ほどあると思うかもしれませんが、今回のように2か月半かかることを考えると、決して余裕があるとは言えません。
特に、施行前に完了させなければならないことがあります。
- 就業規則の整備(現場との話し合いに時間がかかる)
- 職員への研修(施行前に完了が必要な場合がある)
- 保護者・職員への周知
これらを施行日ぎりぎりから始めようとすると、間に合わない可能性があります。「まだ大丈夫」ではなく、「今から始めても、ちょうどいい」くらいのつもりで動いていただくことをおすすめします。
ワンストップで対応できるのが強みです
今回の納品物のように、就業規則の整備から、保護者向けのお知らせ、ポスターの作成まで、一式でお届けできるのが、当事務所の強みです。
社会保険労務士として就業規則を整備し、行政書士として各種書類を作成する。このダブルライセンスがあるからこそ、「手続きは行政書士、運用は社労士」といった"たらい回し"をせず、ワンストップで対応できます。
そもそも、就業規則は「会社を守る」ものです
今回はDBS法対応がテーマでしたが、就業規則は本来、会社をあらゆるトラブルから守る大切なものです。
私は以前、労働委員会の事務局で6年間、委員会議の運営に携わっていました。その中で、たくさんの労使紛争の場面に立ち会ってきました。そこで感じたのは、実態に合っていない就業規則が、いざというときに会社を思わぬ形で苦しめてしまうことがある、ということです。
たとえば、こんなことがありました。ある会社では、「正社員用の就業規則」をパートタイマーの方にもそのまま使っていました。すると、就業規則に「賞与を支給する」と書かれていたことから、「私も賞与をいただけるはずですよね」と指摘され、本来の話し合いのテーマとは別のところで、会社が難しい立場になってしまったのです。
就業規則の一つひとつの言葉が、会社にとって大きな意味を持つ——そのことを、間近で見てきました。
ネットの雛形をそのまま使っている、何年も見直していない——もしそうであれば、その就業規則は「お守り」ではなく「足かせ」になっているかもしれません。
さらに、当事務所では「トラブルを防ぐ」だけでは終わりません。休暇制度や手当の内容が、採用市場で「選ばれる」ものになっているか——会社を守りながら、人を惹きつける就業規則を目指しています。DBS法対応をきっかけに、就業規則全体を見直してみることをおすすめします。
「DBS法対応の就業規則を整備したい」「施行前に何を準備すればいいかわからない」という方は、ぜひ一度ご相談ください。幼稚園・保育所・学校はもちろん、学習塾・スポーツクラブなど、こどもと接する事業を営むすべての事業者の皆さまに対応いたします。社会保険労務士・行政書士のダブルライセンスで、ワンストップで対応します。


