社労士の顧問って、必要ですか?——「伴走者」がいることの本当の価値
「社労士の顧問って、必要ですか?」
正直に言うと、こう思っている経営者の方は少なくありません。「手続きは自分でもできる」「何かあったときだけ相談すればいい」——そう考えるお気持ちも、よくわかります。
でも先日、顧問先の社長からいただいた一本の連絡が、顧問の価値を改めて教えてくれました。
団体交渉を控えた社長への、事前のお話し
ある顧問先で、団体交渉を控えていた時期がありました。
私は社長に、事前に「不当労働行為」について詳しくお話ししていました。どういう言動が不当労働行為にあたるのか、交渉の場でどんなことに気をつければいいのか——起こりうる場面を想定して、あらかじめ備えていただいたのです。
後日、社長からこんな報告がありました。
「交渉中に『不当労働行為』という単語が出てきたけれど、焦らずに『どこが該当しますか』と冷静に対話できたよ。」
この一言に、顧問の価値が詰まっていると感じました。
トラブルが起きてから、では遅い
もし事前の備えがなければ、どうなっていたでしょうか。
交渉の場で突然「それは不当労働行為だ」と言われたら、多くの社長は動揺します。焦って、その場しのぎの発言をしてしまったり、逆に感情的になってしまったり——。その一言が、後々さらに大きな問題に発展することもあります。
でも、事前に「そういう言葉が出るかもしれない」「そのときはこう対応すればいい」と知っていれば、冷静に、落ち着いて対話ができます。
トラブルが起きてから焦るのではなく、事前に正しく備えておく。この違いは、とても大きいのです。
「顧問だからこそ」できること
スポットの相談でも、質問に答えることはできます。でも、それは「聞かれたことに答える」だけになりがちです。

顧問として日頃からお付き合いしているからこそ——
- その会社の状況をよく理解している
- 「そろそろこの話をしておいた方がいい」と先回りして提案できる
- 雑談の中から、トラブルの芽を早めに見つけられる
- いざというとき、すぐに動ける
「何かあったときだけ」の関係では、この「先回りの備え」はできません。会社のことを知らなければ、何を備えるべきかもわからないからです。
顧問は「伴走者」です
私は、顧問社労士の役割を「伴走者」だと考えています。
経営者は、日々たくさんの判断を迫られ、時に孤独です。労務の問題は特に、誰に相談すればいいかわからず、一人で抱え込んでしまいがちです。
そんなとき、隣で一緒に走りながら「大丈夫、こう備えておきましょう」「その場面ではこう対応しましょう」と声をかけられる存在。トラブルが起きる前に、火種を見つけて消しておける存在。
それが、顧問社労士の本当の価値だと思っています。
「社労士の顧問って必要ですか?」と聞かれたら、私はこう答えます。「何もないときにこそ、価値があります」と。
「顧問社労士について話を聞いてみたい」「労務の備えを相談したい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。トラブルの火種を早期に見つけ、大ごとになる前に解決へと導く——それが社労士の仕事です。

