学習塾・スポーツクラブは「民間教育事業」の要件を満たしていますか?——認定を受けるメリットとあわせて解説します

こども性暴力防止法(日本版DBS)では、学校や認可保育所などの「義務対象事業者」とは別に、学習塾やスポーツクラブなどが国の認定を受けることで制度に参加できる「認定対象事業者」という仕組みがあります。

今日は「うちは認定を受けられるの?」という事業者の方が一番知りたい民間教育事業の要件と、認定を受けるメリットをこども家庭庁の資料をもとに整理します。


01|「民間教育事業」の5つの要件

こども家庭庁の資料によると、民間教育事業とは次の5つの要件をすべて満たす事業とされています。

要件内容
① 事業内容こどもに対して何かを教える事業であること(事業内容は問いません)
② 修業期間6か月以上の期間中に、2回以上同じこどもが参加できること
③ 対面こどもと対面で接すること(オンラインを基本とする事業でも、対面指導が想定される場合は対象)
④ 場所こどもの自宅以外の場所(事業者のオフィス、カフェ、公民館等)で教えることがあること
⑤ 人数こどもに何かを教える者が3人以上であること(雇用形態は問わず、派遣労働者やボランティアも含む)

5つすべてを満たす場合に、民間教育事業として認定申請が可能です。ひとつでも満たさない場合は対象外となります。

なお、「こどもに何かを教える事業であれば、事業内容は問わない」とされています。学習塾・スポーツクラブ・ダンススクール・音楽教室など、教える内容は問いません。

02|「3人以上」の人数要件——ここに注意

要件⑤の「3人以上」については、こんな誤解が多いです。

「うちは組織全体で5人いるから大丈夫」

これは正しくありません。組織全体の人数ではなく、「こどもに実際に教える者」が3人以上であることが必要です。事務職員や管理職は、こどもを直接教えていなければこの人数に含まれません。

また、同一事業について複数の事業所がある場合は、各事業所に3人以上配置されていることが必要です。全事業所合計で3人でよいわけではありません。

03|認定を受けるメリット

では、認定を受けることで何が変わるのでしょうか。

  • 「こまもろうマーク」(認定事業者マーク)を表示できる:パンフレット、ウェブサイト、名刺、求人広告など、広告等に認定マークを付けることができます。こどもや保護者、求職者に対して「この事業者はこどもへの性暴力防止に取り組んでいる」ことを視覚的に示せます。
  • こども家庭庁のウェブサイトに掲載される:認定事業者の情報(事業者名・事業所名・事業概要等)がこども家庭庁のウェブサイトで公表されます。保護者がその事業者の認定状況を確認できるようになります。

「こまもろう」というマーク名は、「こどもをまもろう、みんなでまもろう」というキャッチフレーズを念頭に名付けられました。モチーフには、大きな目でこどもを見守る「フクロウ」が採用されており、こどもをしっかり"見て守る"黒い大きな瞳と、こどもを守るために張り巡らせた"アンテナ"を思わせる少し尖った頭の形が特徴です。

04|認定は義務ではありませんが……

認定対象の事業者が認定を受けることは義務ではありません。認定を受けなくても法律違反にはなりません。

しかし、保護者の立場で考えてみてください。同じような学習塾が2つあったとき——

  • こまもろうマークが表示されている塾
  • 何も表示されていない塾

どちらに預けたいと思うでしょうか。

施行は2026年12月25日。認定申請もこの日から始まります。いち早く認定を取得することで、他の事業者との差別化が図れます。「義務ではないけれど、やるべきだからやる」——そういう事業者こそが、保護者から選ばれる時代になっていきます。


「うちの事業は要件を満たすか確認したい」「認定申請に向けて就業規則や業務委託契約書を整備したい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。社会保険労務士・行政書士のダブルライセンスで、ワンストップで対応します。

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