義務ではないのに、もう動いていた——認定事業者マークを取得する意味と、民間教育事業の要件

先日、ある会社にお伺いしました。

その会社は、こども性暴力防止法(日本版DBS)の「義務対象事業者」ではありません。つまり、法律上、犯罪事実確認を行う義務はない立場です。

ところが、すでに就業規則がDBS法に対応できるよう整っていました。

「義務ではないけれど、できることは全部やっておきたい。」

その言葉に、こどもの安全への本気の姿勢を感じました。義務だからやるのではなく、やるべきだからやる——そういう事業者が増えることで、こどもたちを取り巻く環境は変わっていくのだと思います。


01|「民間教育事業」として認定を受けるための5つの要件

学習塾やスポーツクラブなどが「民間教育事業」として認定を受けるためには、以下の4つの要件をすべて満たす必要があります。こども家庭庁は「こどもに何かを教える事業であれば、事業内容は問いません」としています。

要件内容
① 修業期間6か月以上の期間中に、2回以上同じこどもが参加できること
② 対面こどもと対面で接すること(オンラインを基本とする事業でも、対面指導が想定される場合は対象)
③ 場所こどもの自宅以外の場所(オフィス、カフェ等)で教えることがあること
④ 人数こどもに何かを教える者が3人以上であること(雇用形態は問わず、派遣労働者やボランティアも含む)

「うちは対象になるかな?」と気になった方は、この4つと照らし合わせてみてください。すべて当てはまる場合、認定申請が可能です。

02|認定を受けるメリットは何か

認定を受けることで、何が変わるのでしょうか。こども家庭庁のQ&A(4-1)には、こう書かれています。

  • 認定事業者マーク(こまもろうマーク)の表示が可能になる:パンフレット、ウェブサイト、名刺、求人広告などに掲載でき、こどもや保護者、求職者に対して「こどもへの性暴力防止に取り組んでいる事業者」であることを広く示すことができます。
  • こども家庭庁のウェブサイトに掲載される:認定事業者の情報が一覧として公表されるため、保護者がその事業者の認定状況を確認できるようになります。

つまり、認定マークは単なるシールではありません。「この事業者はこどもの安全を真剣に考えている」という信頼の証になるものです。

03|「義務ではないからやらなくていい」ではない

冒頭でご紹介した会社の話に戻ります。

その会社は義務対象ではありません。法律上、何もしなくても違反にはなりません。それでも動いていた。

保護者の立場で考えてみてください。我が子が通う施設が、義務だからしぶしぶ対応しているのか、自ら進んで取り組んでいるのか——どちらに預けたいと思うでしょうか。

認定事業者マークは、その答えを可視化するものだと思います。

施行は2026年12月25日。認定申請が始まるのも同日からです。今から準備を進めておくことで、施行直後にいち早くマークを取得できます。


「うちは民間教育事業の要件を満たすか確認したい」「就業規則をDBS法に対応させたい」という事業者の方は、ぜひ一度ご相談ください。社会保険労務士・行政書士のダブルライセンスで、ワンストップで対応します。

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