【厚労省委託】「就業環境整備・改善支援事業」普及員が教える——現場で見た5つの思い込み 

私・安部香織(社会保険労務士・行政書士)は、令和8年度 厚生労働省委託事業「就業環境整備・改善支援事業」の普及員として、事業主の皆様への労務管理支援を行っています。

この事業は、厚生労働省が委託した専門家(社会保険労務士など)が、労務管理や安全衛生管理に関する相談に無料で対応するものです。セミナーへの参加から、専門家による個別訪問支援まで、さまざまな形でご利用いただけます。

▶ 事業の概要はこちら(厚生労働省)


支援の内容(すべて無料)

  • 労働条件自主点検——自主点検表を使って、自社の労働条件を確認できます
  • セミナー——労務管理・安全衛生管理の基本を専門家がわかりやすく解説します
  • 個別支援——専門家が個別に相談を伺い、それぞれの事情に応じたアドバイスを行います(訪問またはオンライン)

こんな思い込み、していませんか?——実際に寄せられた相談から

普及指導の現場で、こんな相談が実際に寄せられています。どれも「うちは大丈夫」と思っていた事業主から出てきた言葉です。

①「固定残業代の範囲内だから、36協定は出さなくていい」

固定残業代(みなし残業代)を設定していても、36協定の締結・届出は別の義務です。36協定なしに法定労働時間を超えて働かせることは、固定残業代の有無にかかわらず労働基準法違反になります。

②「就業規則の見直しは3年ごとに定期的にやっています。」

3年以内というのは「定期的」とは言えません。法改正は毎年のように行われており、3年前の就業規則は複数の点で現行法に対応できていない可能性があります。特に近年は、育児・介護休業法、パワハラ防止法、フリーランス法、そしてカスタマーハラスメント対策の義務化など、対応が必要な改正が続いています。

③「バイトに年次有給休暇はありません。」

アルバイト・パートタイム労働者にも、一定の要件(6か月以上継続勤務・所定労働日数の8割以上出勤)を満たせば年次有給休暇が発生します。「正社員だけの権利」というのは誤解です。

④「午後8時から午後11時まで勤務させます。8時間超えてないので、割増賃金は必要ないですよね。」

午後10時から午前5時までの時間帯に勤務させる場合、深夜割増賃金(通常賃金の25%以上)の支払いが必要です。アルバイト・パートでも同様です。「知らなかった」では済まされません。

⑤「予定では6時間勤務だったから、6時間半になっても休憩はいらないですね。」

労働時間が6時間を超えた場合、少なくとも45分の休憩を与えることが法律上義務づけられています(8時間超の場合は60分)。予定がどうであれ、実際に6時間を超えて働かせた時点で休憩付与の義務が生じます。


「もしかして、うちも…」と思ったら

上記はほんの一例です。「うちは大丈夫」と思っていても、実際に確認してみると思わぬ落とし穴があることが少なくありません。

この事業は無料で専門家に相談できる貴重な機会です。ぜひお気軽にご利用ください。オンラインでの面談も承りますので、遠方の方もご安心ください。

▶ 専門家個別支援のお申し込みはこちら(厚生労働省)

申し込みフォームの「その他ご要望」欄に「安部香織」とご入力いただきますと、私・安部香織がご対応させていただきます。オンラインでの面談をご希望の方は、あわせてその旨もご記入ください。


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