「うちは任意団体だから関係ない」は本当?——こども食堂・学習支援・ボランティア団体とDBS法
DBS法(こども性暴力防止法)の施行(2026年12月25日)が迫る中、「うちはNPO法人でも株式会社でもない任意団体だから、関係ないだろう」と思っている方はいませんか。
実は、法人格の有無は関係ありません。こども食堂、地域の学習支援、プレイパーク——ボランティアベースで活動している団体でも、DBS法の対象になる可能性があります。こども家庭庁の資料をもとに整理します。
01|こども食堂・ボランティア団体は対象になるか
こども食堂にも様々な形態・事業があり、ボランティアベースで運営されていることも多いですが、認定の対象になるのでしょうか。
回答はこうです。
民間教育事業(こども性暴力防止法第2条第5項第3号)の要件を満たし、認定基準を満たすことができる場合は、こども食堂でも認定を受けることができます。また、認定を受けた場合、対象となる従事者については、雇用関係があるかは問わないため、ボランティアであっても3要件を満たす職務内容である方は対象となります。
ポイントは2つです。
- 民間教育事業の要件を満たす場合は、こども食堂でも認定対象になり得る
- ボランティアであっても、支配性・継続性・閉鎖性の3要件を満たす職務内容であれば、犯罪事実確認の対象となる
「ボランティアだから対象外」ではありません。こどもと継続的に接する業務を担うボランティアは、雇用関係がなくても対象になる可能性があります。
なお、認定を受けるかどうかは任意です。ただし、認定を受けない場合も、研修教材の活用や安全確保措置(早期把握・相談体制の整備など)に取り組むよう求められています。
02|学習支援施設・プレイパークは対象になるか
学習支援施設やプレイパークについても同様に確認されています。
いずれも民間教育事業(こども性暴力防止法第2条第5項第3号)の要件を満たす場合は対象となり、認定申請を行っていただくことができます。
「うちは塾でも保育所でもない」という施設であっても、民間教育事業の要件(知識または技芸の教授を行うこと、支配性・継続性・閉鎖性の3要件を満たすことなど)に該当すれば対象となります。
「自分たちの活動が対象になるかどうかわからない」という場合は、こども家庭庁や所轄庁に確認することをお勧めします。
03|法人格がなくても認定申請できるか
「対象になるかもしれないが、うちは法人格がない任意団体だ」という場合、認定申請はできるのでしょうか。
認定の申請には必ずしも法人格を要しませんが、他方で、認定を受けた団体は、犯罪事実確認記録等の個人のプライバシーに大きく関わる情報を、犯罪事実確認の手続きにより入手することが可能となることから、一定の組織を有し、統一的な意思決定がなされる組織であることが求められます。このため、法人格のない団体については、「代表者又は管理人の定め」があり、かつ、団体としての組織を有し、統一された意思の下に活動を行っている場合に限り、団体名として認定等の申請が可能としています。
つまり、法人格がなくても認定申請は可能です。ただし、次の3つの条件をすべて満たす必要があります。
- 「代表者又は管理人の定め」がある——誰が責任者かが明確になっている
- 団体としての組織を有している——活動を継続的に担う体制がある
- 統一された意思の下に活動を行っている——組織として一体的な意思決定ができる
「代表者はいるが、組織としての実態がない」「メンバーが集まっているだけで意思決定の仕組みがない」という場合は、申請が難しい可能性があります。
まとめ——「うちには関係ない」と決めつける前に確認を
DBS法は、法人格の有無や雇用関係の有無にかかわらず、こどもと接する業務の実態に着目した法律です。ボランティア団体や任意団体であっても、活動の内容によっては対象になり得ます。
まず確認してほしいことは3点です。
- 自分たちの活動が民間教育事業の要件を満たすか
- 活動の中に支配性・継続性・閉鎖性の3要件を満たす業務があるか
- 認定申請をする場合、法人格のない団体として申請できる組織体制が整っているか
「自分たちの活動が対象になるかどうか確認したい」「認定申請の準備を一緒に進めたい」というこども食堂・学習支援団体・地域ボランティア団体の方は、ぜひ一度ご相談ください。社会保険労務士・行政書士のダブルライセンスで、ワンストップで対応します。


