申請対象月に休職・休業中の従事者、犯罪事実確認はいつ行う?
DBS法(こども性暴力防止法)の施行時現職者の犯罪事実確認は、分散申請のスケジュールに従って行われます。では、申請対象月が到来したとき、対象の従事者が休職・休業中だった場合、確認はいつ行えばよいのでしょうか。
令和8年9月29日更新のQ&Aをもとに解説します。
01|大原則——申請対象月に犯罪事実確認を行う
施行時現職者の犯罪事実確認は、施行日から起算して3年間が経過する日までの期間に滞りなく行われるよう、分散申請のスケジュールが設定されています。
原則として、申請対象月に犯罪事実確認を行う必要があります。申請対象月に休職・休業している対象従事者についても、可能な限り申請対象月に犯罪事実確認を行う必要がありますが、例外的に申請対象月以外の月に犯罪事実確認を行うことが可能です。
02|3つのパターン別対応
①従事者への伝達時期(4か月前)において、従事者が休職・休業に入る前である場合
申請対象月の4か月前の伝達時点では、まだ従事者が勤務している状況です。
→ 休職・休業前に戸籍情報の提出等、従事者側で必要な手続きを行ったうえで、申請対象月に事業者において交付申請・犯罪事実確認を行ってください。

②当初予定していた従事者への伝達時期(4か月前)に、従事者が休職・休業中であることが想定される場合
伝達予定の時点で、すでに休職・休業が想定されている場合です。
→ 当該従事者については、申請対象月の前に交付申請を行うこととし、当該交付申請を行う月の4か月前に伝達時期を前倒しして戸籍の提出等の手続きを求めることとしても差し支えありません。
つまり、スケジュールを前倒しして対応することが認められています。

③従事者が法施行時点から申請対象月まで継続して休職・休業している場合
施行日からずっと休職・休業が続いており、申請対象月まで復職しない場合です。
→ 休職・休業期間の終了後に、従事者において戸籍の提出等を行わせ、速やかに犯罪事実確認を行ってください。
なお、学校設置者等に申請対象月が伝達される前に従事者が休職・休業に入り、申請対象月まで継続して休職・休業中であることが想定される場合も、同様に休職・休業期間の終了後に対応してください。

03|休職・休業期間中の従事者への対応——就業規則の整備がポイント
Q&Aには、次の重要な注記があります。
就業規則に、対象従事者が犯罪事実確認に応じる義務を定めている場合は、休職・休業期間中に戸籍情報の提出を求めることは可能と考えられます。ただし、個別具体的な休職・休業の状況の下で、休職・休業中に戸籍情報の提出を求めるのに配慮が必要かどうかは、その状況を踏まえて各事業者において判断してください。
就業規則に根拠規定があれば、休職・休業中でも戸籍情報の提出を求めることは可能です。ただし、病気療養中・育児休業中など状況はさまざまであるため、画一的な対応ではなく個別に判断する必要があります。
04|施行後3年以内に確認できない場合はどうなる?
Q&Aには次の注記もあります。
なお、休職・休業中の者も含め、施行時現職者については施行後3年以内に犯罪事実確認を行うことが必要です。施行後3年が経過する日までに、犯罪事実確認を行えない施行時現職者は、配置転換等により対象業務に従事させないことが必要です。
長期の休職・休業により施行後3年以内に確認が間に合わない場合は、対象業務に従事させないための措置(配置転換等)が必要になります。長期休業者がいる事業者は、早めにスケジュールを確認しておきましょう。
05|今から準備しておくべきこと
- 休職・休業中の従事者を把握する——申請対象月が到来する前に、対象者の状況を確認しておく
- 就業規則に根拠規定を設ける——休職・休業中の犯罪事実確認への対応義務を規定しておく
- スケジュールの前倒しを検討する——②のパターンに該当する場合は、伝達時期を前倒しして対応する
- 3年以内に確認できない長期休業者の対応を決めておく——施行後3年を超える場合の配置転換等の方針をあらかじめ整理しておく
「手続きのスケジュールを一緒に整理したい」「就業規則の整備とあわせて相談したい」という幼稚園・保育所・学校・学習塾・スポーツクラブなど、こどもと接する事業を営む事業者の方は、ぜひ一度ご相談ください。社会保険労務士・行政書士のダブルライセンスで、ワンストップで対応します。


