こども性暴力防止法の「戸籍の提出」とは?——手続きの流れと有効期限の注意点
「こども性暴力防止法で戸籍の提出が必要と聞いたけれど、なぜ戸籍なの?」——そんな疑問を持って検索された方に向けて、手続きの意味と流れをわかりやすく解説します。
01|「戸籍の提出」って何のこと?
DBS法(こども性暴力防止法)では、こどもと接する業務に従事する者について、事業者が犯罪事実確認を行うことが義務付けられています。
この確認は、「こまもろシステム」と呼ばれる専用のオンラインシステムを通じて行います。従事者は、このシステムに自分の戸籍情報を登録するための「戸籍(除籍)電子証明書提供用識別符号」を取得し、事業者に提出する必要があります。
つまり「戸籍の提出」とは、戸籍そのものを紙で提出するのではなく、戸籍情報をシステムに連携するための識別符号(コード)を取得・提出する手続きのことです。
02|手続きの流れ(誰が・何を・いつまでに)
施行時現職者(法施行日である2026年12月25日時点で既に対象業務に従事している者)の手続きの流れは次のとおりです。
| 誰が | 何をする | タイミング |
|---|---|---|
| 事業者 | 戸籍の提出が必要な旨を従事者に伝達する | 分散申請の申請対象月の4か月前 |
| 従事者 | 市区町村窓口またはマイナポータル等で識別符号を取得し、事業者に提出する | 伝達を受けた後、速やかに |
| 事業者 | こまもろシステムに識別符号を登録する | 申請対象月までに |
| 事業者 | システムを通じて犯罪事実確認(交付申請)を行う | 申請対象月 |
03|有効期限切れを防ぐポイント
識別符号には発行から3か月間という有効期限があります。申請対象月の4か月前に伝達を受けた従事者が速やかに識別符号を取得した場合、申請対象月までに有効期限が切れてしまうのでは?という疑問があります。
こども家庭庁の資料では、次のように整理されています。
分散申請の申請対象月の4か月前に伝達を受けた施行時現職者が速やかに戸籍(除籍)電子証明書提供用識別符号の取得を行った場合も、その符号の発行から3か月以内にこまもろシステムに登録されていれば、交付申請時に、適切にその符号に関する戸籍情報が提出されたものとして取り扱われます。
つまり、識別符号の取得後3か月以内にこまもろシステムに登録されていれば、交付申請時に適切な戸籍情報が提出されたものとして取り扱われます。
ただし、この手続きを円滑に進めるには、事業者側のアカウント登録・従事者アカウント登録が完了していることが前提となります。事業者側の準備が整っていれば、従事者側の符号の登録等の手続きを進めることが可能です。
事業者のシステム登録がまだの方は、早急に手続きを進めることをお勧めします。
04|今から準備しておくべきこと
- 事業者アカウント・従事者アカウントの登録を済ませる——こまもろシステムへの登録が全手続きの前提
- 分散申請のスケジュールを確認する——申請対象月は所轄庁(都道府県・市町村等)から各施設・事業所へ通知されます。通知が届いたら、4か月前の伝達時期を逆算しておきましょう
- 従事者への説明資料を準備する——「なぜ戸籍が必要なのか」を従事者に丁寧に説明できるよう、資料を用意しておく
「手続きのスケジュールを一緒に整理したい」「就業規則の整備とあわせて相談したい」という幼稚園・保育所・学校・学習塾・スポーツクラブなど、こどもと接する事業を営む事業者の方は、ぜひ一度ご相談ください。社会保険労務士・行政書士のダブルライセンスで、ワンストップで対応します。


