こどもの「小さな変化」を見逃さない——日常観察・面談・相談体制の作り方

こども性暴力防止法(日本版DBS)が事業者に求める「安全確保措置」の中でも、特に日常的に取り組むべきなのが「早期把握」と「相談体制の整備」です。

「こどもの変化をどう観察すればいいの?」「面談やアンケートはどうやって?」「相談窓口は内部と外部の両方が必要?」——こども家庭庁の資料をもとに整理します。


01|こどもへの「日常観察」はどう行えばいいか

日常観察では、こどもが発するサインを理解し、日常生活の観察や会話を通じて、こどもの小さな変化や被害の兆候を見逃さないことが重要です。

特に以下の点に留意するよう示されています。

  • こどもの心身・行動に変化がないか日常的に観察すること
  • 可能な限り複数名で観察すること——身近な立場の大人が関わるからこそ、複数の目で見守ることが、こどもを守る仕組みになるため
  • 変化や違和感を覚えた場合は、こどもに積極的に声掛けを行い、対話につなげること

特に重要なのが「複数名で観察する」という点です。身近な立場の大人が関わるからこそ、1人の目だけに頼らない仕組みが求められています。

02|定期的な面談・アンケートはどう行えばいいか

こどもに対して定期的な面談・アンケートを行い、性暴力やその予兆を能動的に早期把握することが必要です。

ただし、こどもの発達段階や特性に応じた配慮が求められます。

対象配慮のポイント
未就学児アンケートは一般に困難なため、日常の観察・会話による早期発見が中心になる
小学生など面談・アンケートに先立って質問項目の説明を行う。教育・啓発や相談窓口の周知とあわせて実施することが有効
障害児障害の種類・程度に応じた工夫(視覚障害には点字、知的障害にはイラストの活用等)。普段のケア担当者からの性暴力を考慮し、通常は担当外の従事者が支援する工夫も考えられる

特に障害児への配慮で「普段のケア担当者からの性暴力を考慮して、担当外の従事者が支援する」という視点は、見落とされがちですが非常に重要です。

03|相談体制——内部と外部の両方が必要

相談体制について、こども家庭庁の資料では明確に答えています。

はい、内部の相談員の選任又は相談窓口の設置・周知と、外部相談窓口の周知は両方必要です。

つまり、「内部の相談窓口」と「外部の相談窓口」の両方を整備・周知する必要があるということです。内部だけ、外部だけでは不十分です。

なぜ両方必要なのでしょうか。内部の相談窓口は気軽に相談できる一方、「身近な人が加害者の場合は相談しにくい」という弱点があります。外部の相談窓口があることで、こどもや保護者が安心して相談できる選択肢が増えるのです。

04|外部相談窓口の周知に「事前の承諾」は必要か

外部相談窓口を保護者やこどもに周知する際、その窓口に事前の承諾が必要かどうかについても、答えています。

  • 公的機関等が設置する相談窓口を周知する場合→事前の承諾は特段不要
  • それ以外の相談窓口→窓口の性質に応じて、事前に相談事業の実施者に確認するなど適切な対応が必要

こども家庭庁のガイドラインには、公的機関等が設置する外部相談窓口の一覧が掲載されています。まずはこの一覧を活用して周知するのが、確実で手間のかからない方法です。


「安全確保措置をどう整えればいいかわからない」「相談体制の整備や就業規則への反映を相談したい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。社会保険労務士・行政書士のダブルライセンスで、ワンストップで対応します。

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