施行まで半年。東京都知事が国に「緊急要望」を出しました——DBS法、現場に届いていますか?

2026年6月5日、東京都知事がこども家庭庁に対し、「こども性暴力防止法の施行に向けた緊急要望」を提出しました。

施行日の2026年12月25日まで、残り半年あまり。このタイミングで都知事が「緊急」と冠して要望を出したという事実に、私は改めてこの法律が現場にまだ十分届いていない現実を感じました。


01|緊急要望には何が書かれているか

要望書には、現場が直面している課題が率直に書かれています。主な内容を整理します。

  • 国が示したガイドラインの内容が非常に膨大で、事業者が必要な取組を理解することが困難であること
  • 「不適切な行為」は業種・業態によって異なるため、事業者ごとに判断しなければならず、大きな負担が生じていること
  • 犯罪事実確認に一定の期間を要するため、確認が長引くと事業運営に重大な影響が生じるおそれがあること
  • 小規模事業者は、法律・福祉・心理・医療等の多様な専門家とのつながりを独自に確保することが困難であること

そのうえで、東京都は国に対して、業種・業態別のわかりやすいマニュアルの作成、犯罪事実確認の迅速化、専門家に協力を依頼できるスキームの構築などを求めています。

02|「専門家とのつながりを確保することが困難」という現実

要望書の中で、私が特に心に残ったのはこの一文です。

「小規模事業者等はそういった専門家とのつながりを独自に確保することが困難である。」

DBS法への対応は、就業規則の整備、不適切な行為の範囲の設定、研修の実施、犯罪事実確認の手続き——と、やるべきことが多岐にわたります。大規模な法人であれば、法務部門や人事部門が対応できるかもしれません。しかし、小さな幼稚園、保育所、学習塾、スポーツクラブなどでは、こうした法対応を担える人材が社内にいないことがほとんどです。

「何をしなければいけないのかはわかった。でも、誰に頼めばいいのかがわからない。」

これが、多くの小規模事業者の本音ではないでしょうか。

03|社労士・行政書士は「身近な専門家」です

私は社会保険労務士・行政書士として、DBS法への対応を積極的に進めてきました。就業規則の整備、不適切な行為について現場の先生方との話し合い、業務委託契約書の作成——こうした実務を実際にお手伝いしています。

社労士は、就業規則の作成・改定、労務管理、社会保険手続きの専門家です。行政書士は、各種書類の作成を担います。DBS法への対応は、まさにこの2つの専門性が求められる分野です。

でも、正直に言えば、社労士や行政書士の存在は、まだ十分に知られていないのかもしれません。税理士のように「一社に一人顧問がいる」という状況にはなっていないのが現実です。

だからこそ、声を大にしてお伝えしたいのです。

社労士・行政書士は、小規模事業者にとって一番身近な専門家です。

弁護士に相談するほど大きな問題ではないけれど、自分たちだけでは対応が難しい——そういった場面で頼っていただけるのが、私たちの役割です。

04|「届いていない」を「届ける」に変えるために

緊急要望が出されたということは、まだ間に合うということでもあります。

施行日まで残り半年。今から動けば、就業規則の整備も、研修の準備も、十分に間に合います。

「何から手をつければいいかわからない」という方は、ぜひ一度お近くの社労士に、まずは就業規則をご相談ください。DBS法への対応は、難しく考えなくても、一つずつ順番に進めていけば大丈夫です。

私自身も、ブログを通じて「知らなかった」を「知ることができた」に変えられるよう、発信を続けていきます。


DBS法対応の就業規則の整備、書類作成について相談したいという方は、ぜひ一度ご連絡ください。社会保険労務士・行政書士のダブルライセンスで、ワンストップで対応します。

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